統計的タイミング解析
ChronoVA™/SSTA
ChronoVA™/SSTAは、統計的なタイミング解析を行います。
基本的な使い方として、既存のSTAによる検証の結果得られたクリティカルパスについて統計的に詳細を解析する方法(CPA:Critical Path
Analysis)と、既存のSTAの代わりにフルチップのタイミング解析を行う方法(FCA:Full Chip Analysis)とがあります。
クリティカルパス解析(CPA)では、他のSTAツールから出力されるクリティカルパス情報を入力し、そのパスについてだけ詳細解析を行います。これは、タイミング・サインオフに関しては従来からのコーナーモデルによる条件を尊重し、タイミングが収束しないパスについてその影響の程度を見積もるためにSSTAを使用することを想定しています。
一方、フルチップ解析(FCA)では、既存のSTAに代えて、すべての信号パスを統計的に評価しようとするものです。ChronoVA™/SSTAのFCAモードでは、他のSTAと同様にLSIチップ内のすべての信号パスのトレースを行い、クロック系タイミングとデータ系タイミングの差をもとに統計的にスラック(Slack)を評価するものです。タイミング制約を与えるSCF(Standard
Constraint File)や制御スクリプトなど、既存のSTAとはほぼ互換性を持っていますので、プラグインで既存のSTAツールと置き換えることができます。
ChronoVA?/SSTA の主な機能は以下のとおりです。
- 高精度遅延計算エンジンおよびSTAエンジンを内蔵
- SDCフォーマットの制約条件を入力
- 業界標準のSTAツール互換の出力
- SDFフォーマットによりシグナルインテグリティの影響をアノテーション
- ECSM、CCS等カレントソースモデルを用いた高精度遅延計算を実行
- ローカル(チップ内)ばらつきを考慮
- 独自のばらつきモデル(SAP: Stochastic Analysis Process)を採用
- Libertyの拡張フォーマット(Liberty+)によりライブラリを記述
- 遅延係数の適用も可能
- ご使用中のSTAフローにプラグインで使用可能
- 業界標準の入力フォーマットに対応: Verilog、SPEF、SDF、SDC
- TCLインタフェースを装備
- STAから出力されるタイミングレポートにより解析対象パスを指定
ユーザー事例
ChronoVA™/LCは、SAP技術を用いて統計的タイミング解析のためのセルライブラリデータを生成します。
通常使用されているタイミングライブラリのLibertyフォーマットに、 ChronoVA™/SSTAで使用されるデータを追加します。統計的なデータはすべてLibertyのユーザー定義プロパティの形式で記述されますので、アノーバでは"Liberty+"と呼んでいるChronoVA™/LCから出力されるLibertyファイルは、他のSTAツールでそのまま使用することができます。すなわち、同じセルライブラリファイルが、従来のSTAでも、ChronoVA™/SSTAでも共通に使用できるようになります。
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